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アジアの風だより 第60話

ヒンダット温泉

雨期も終わりが近づいて、気温も下がってきました。こうなるとそろそろ上着が必要になります。大げさではありません。バンコクでも夜はセーターがほしくなるし、北部ではコタツに入りたくなるくらい寒くなるのがこの時期なのです。
そうなると日本人なら温泉ですね。実はタイにも天然の温泉があり、各地で熱いお湯が湧き出ているのです。

タイの温泉は山奥にあります。西部では戦場にかける橋で有名なカンチャナブリーの温泉が有名です。名前はヒンダット温泉で、タイ人の間ではよく知られています。
バンコクから車で約4時間。入口を入るとすぐに橋があり、下には川が流れ、この川の横から温泉がこんこんと湧き出しています。プールというか池というか、そんな感じのコンクリートで無愛想に囲まれているのが湯船で、着衣のままか水着で入浴します。日本と違い、素っ裸にはならないのでご注意を。

温泉は露天掘りで、まったくの露天風呂。源泉は無色透明ですが、横を流れる川はコーヒー色の濁流です。お湯につかってほてったら、この川に身を沈めて冷やすしくみ。けっこう気持ちよくなれますが、のぼせて倒れる人もいますので、ここでもやはりご注意を。
周囲には熱帯の木々が自生していて、雰囲気はまさに懐かしのジャングル風呂です。気温の高い季節にはピンときませんが、冷える乾期の朝夕などは日本が恋しくなるほどの旅情を感じることができます。

調べてみると、この温泉は第二次世界大戦のときに進駐していた旧日本軍の兵士が発見し、掘り出したものだとか。いつの時代でも、どこに行っても日本人は、求めるものが同じなのですね。

ヒンダット温泉 イメージ1 ヒンダット温泉 イメージ2
ヒンダット温泉 イメージ3 ヒンダット温泉 イメージ4

●国名: タイランド
●県名: カンチャナブリー
- 行き方 -
バンコクの南バスターミナル(サーイターイ)からエアコンバスに約2時間乗るとカンチャナブリーのバスターミナルに到着。そこからローカルバスに乗り換えて約2時間半で到着。

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