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旅行会社こぼれ話 第32話

カバンはやはり持つものでした・・・・・

皆さん、"若気のいたり"と云う言葉をご存知ですよね?いるんですねえ、この業界にも。かく云う私もしかりでしたが……。

添乗員がよく使っている黒いパイロットケースを知っていますか?あのヒコーキの機長が持っているやつです。昔、まだこの業界に首を突っ込む前、空港で添乗員がお客様への説明をする時に、皆を集めて、おもむろにこのカバンの上に立って大声で説明をしていたのを、よく見かけたものでした。仕事してるなあ、って感じがして好感をもっていました。

やがて、よせばいいのに(?)この業界に入り、いよいよ添乗の仕事が回って来た時にフト、そんな光景を思い出し、「よし、やってみよう!」と熱い気持ちになったものでした。

そして初の添乗。

緊張感で一杯でしたが、気合も入っており、空港に着いてから手順通りにいくつもの仕事を片付けて、いよいよあの、カバンの上に立って大声で説明をする、と言う一度やってみたかったことが、今まさに現実となり、胸ワクワクの興奮状態・・・。

「今、皆様のお手元にお渡しした書類に関してですが、まずパスポート、……」

いやぁー、いい気分でした。いっぱしのプロの添乗員になったような錯覚に、一人で陶酔していました。自分に酔う、とはまさにこの事。気分はすっかりオーケストラの指揮者。

しかし、カッコ良いのはそこまで。

手振り身振りを交えて一生懸命に説明していたところ、勢い余ってスッテンコロリン、まさにペロンというか、いきなりゴテッというか、見事にスッ転んでしまったのです。

「いやあ……、はははあ……、…いやあ、ちょっと安定が……。」

などとブツブツ言っていたら、みんな大笑い。そういう時に限って、カバンがなかなかつかめず、中腰になってカバンとの格闘も演じなければなりませんでした。なんとか体制を立て直してやり直すも、他の周囲の人も揃って私を見ていて、なんとも恥ずかしかったものでした。

「まあ、そういう事ですので、……云々」

と、話し出したら、また大爆笑。穴があったら入りたかった次第。

若い添乗員のみなさん、そしてこれから添乗員を目指すみなさんへ、気持ちだけはまだまだ若い私から一言……。

あれだけは、やっちゃいけませんヨ。絶対に!!

それとも、……やってみるぅ~??

Written by Mr. キャメロット